「プロモーション動画」という言葉は、CMや広告動画、PR動画などと混同されがちで、意味があいまいなまま使われていることが多い言葉です。この記事では、プロモーション動画とはそもそも何を指すのか、どんな種類があるのか、そしてこれを仕事にするにはどんな方法があるのかを整理します。
「お絵かきクリエイター®」として、プロモーション動画のひとつのジャンルを仕事にしている私が、業界の全体像から実際の仕事の始め方までお伝えします。
この記事のポイント
- プロモーション動画とは何か、CM・PR動画との違い
- プロモーション動画の主な3つのタイプ
- プロモーション動画を仕事にする3つの方法
- 単価の基準が違う仕事という選択肢
それでは見ていきましょう。
プロモーション動画とは?
企業やお店の魅力を伝える動画の総称
プロモーション動画とは、企業やお店、商品・サービスの魅力を伝え、興味を持ってもらうために作られる動画全般を指す言葉です。テレビCM、YouTube広告、SNSで流れる企業紹介動画、展示会で流す商品紹介映像なども、広い意味ではすべてプロモーション動画に含まれます。
CM・PR動画との違いは、明確に線引きされていない
CMは主にテレビや動画広告枠で流す短尺の動画、PR動画はより広報寄りのニュアンスで使われることが多い言葉ですが、実際の現場では厳密に使い分けられているわけではありません。「プロモーション動画」はこれらを包括する、やや広めの呼び方だと考えておくと理解しやすいと思います。
プロモーション動画の主な3つのタイプ
| タイプ | 特徴 |
| 実写タイプ | 人物や商品、現場を撮影して制作。臨場感を伝えやすい |
| アニメーション・モーショングラフィックス | イラストや図形を動かして制作。抽象的な内容も表現しやすい |
| ホワイトボードアニメーション系 | 手描きの絵と文字で物語を伝える。親しみやすさが出やすい |
実写タイプ
実際に人物や商品、店舗などを撮影して制作するタイプです。臨場感や質感が伝わりやすい一方、撮影場所やキャスティング、機材の手配など準備にかかる手間が大きくなりやすい傾向があります。
アニメーション・モーショングラフィックスタイプ
イラストや図形、文字を動かして表現するタイプです。実写では撮影しにくい抽象的な概念やデータ、システムの仕組みなども視覚的に伝えられるのが強みです。
ホワイトボードアニメーション系
ホワイトボードに手描きの絵と文字を描き進めながら、ナレーションで物語を伝えるタイプです。手描きならではの温かみがあり、企業の想いやストーリーを伝えたい場面で選ばれることがあります。
プロモーション動画を仕事にする3つの方法
動画制作会社に就職・転職する
映像制作会社や広告代理店の制作部門に就職する方法です。撮影・編集・ディレクションなど、チームで分業しながら大きな案件に関われるのが特徴で、未経験可の求人もありますが、実務経験やポートフォリオを求められることも多いです。
フリーランスとして案件を受注する
クラウドソーシングやスキルマーケットを通じて、個人で案件を受注する方法です。自分のペースで働ける一方、実績が少ないうちは低単価の案件が中心になりやすく、価格競争に巻き込まれやすい面もあります。
専門スキルを認定資格として身につけて独立する
特定のジャンルに特化したスクールで技術を学び、認定資格を得たうえで独立する方法もあります。案件獲得のノウハウまで含めて学べるスクールを選べば、独学やフリーランスからのスタートより、仕事の探し方に迷う期間を短縮しやすくなります。
単価の基準が違う「お絵かきクリエイター®」という働き方
「お絵かきムービー®」も、プロモーション動画の一種
私が今している仕事は、まさにこのプロモーション動画というジャンルの中のひとつです。「お絵かきクリエイター®」は、企業や個人事業主から想いやサービスを聞き取り、見る人の心に残るストーリーに組み立てて、「お絵かきムービー®」という動画に仕上げます。映像はホワイトボードに手描きの絵と文字で描き進め、ナレーションとともに伝える形です。
先ほど紹介したホワイトボードアニメーション系のプロモーション動画と似ていますが、手描きの絵で説明するだけでは終わりません。依頼主の想いをストーリーとして組み立てるところまで手がけることで、企業のプロモーション予算から依頼される動画になります。「お絵かきクリエイター®」「お絵かきムービー®」という名称はどちらも株式会社アクアフィールドの登録商標で、一般社団法人 国際じぶんストーリー協会の認定を受けた人だけが名乗れます。
協会が定める最低単価という基準
実写・アニメーション問わず、個人で映像制作の案件を受けると、数千円から数万円という価格競争に巻き込まれやすいのが実情です。それに対して協会は「お絵かきムービー®」の最低単価を35万円と定めています。ジャンルの中でどのカテゴリの予算から依頼されるかによって、単価の基準がまったく変わってくることが分かると思います。
カリキュラムは、案件獲得・納品までを含む
「お絵かきクリエイター®」の認定は、クリエイターズアカデミーというスクールでカリキュラムを修了すると受けられます。撮影や編集の技術だけでなく、営業・案件獲得・クライアントへの納品までがカリキュラムに含まれている点が、制作技術だけを教えるスクールとの大きな違いです。
量産する働き方と、1件ずつ向き合う働き方の違い
以前、デザイナーとして数千円〜数万円の案件を数多くこなしていた時期を振り返ると、依頼された作業を効率よく終わらせることが優先され、1件あたりにかけられる時間はどうしても短くなりがちでした。件数をこなさなければ収入にならない以上、それは自然な流れだったと思います。
「お絵かきクリエイター®」としての今は、案件ごとの単価が最初から一定の水準にあるため、依頼主に何度もヒアリングを重ね、ストーリーの組み立て方をじっくり練り直す時間を取れます。数をさばく仕事から、1件を深く掘り下げる仕事に変わったことが、私にとって一番大きな違いです。
プロモーション動画に関するよくある質問
Q. プロモーション動画とCM動画の違いは何ですか?
明確な定義の違いがあるわけではありませんが、CMはテレビや広告枠で流す短尺の動画を指すことが多く、プロモーション動画はそれを含むもう少し広い呼び方として使われています。
Q. プロモーション動画の制作費用はどのくらいですか?
実写かアニメーションか、尺の長さ、企画から任せるかどうかによって幅が大きく、一概には言えません。同じ「プロモーション動画」というジャンルの中でも、依頼される予算のカテゴリによって単価の基準は大きく変わります。
Q. 未経験からプロモーション動画制作の仕事に就くことはできますか?
制作会社への就職、フリーランスでの受注、専門スクールでの資格取得など、いくつかのルートがあります。どのルートも未経験からのスタートは可能ですが、案件獲得までのサポートがあるかどうかで進みやすさは変わってきます。
Q. アニメーションとホワイトボードアニメーションはどう違いますか?
一般的なモーショングラフィックスは、パソコン上で図形やイラストのパーツを動かして作ります。ホワイトボードアニメーションは、手描きの絵が描き進められていく過程そのものを見せる点が特徴で、より手作り感・親しみやすさが伝わりやすい表現です。
Q. 「お絵かきムービー®」もプロモーション動画の一種ですか?
はい、この記事で紹介したホワイトボードアニメーション系のプロモーション動画に近い形です。手描きの絵にストーリーを組み立てる工程が加わることで、単なる説明動画とは異なるカテゴリの仕事になっています。
まとめ:プロモーション動画は、ジャンルによって単価の基準が変わる
プロモーション動画は、CMやPR動画も含む、企業やお店の魅力を伝える動画の総称です。実写・アニメーション・ホワイトボードアニメーション系という主なタイプがあり、仕事にするには制作会社への就職、フリーランスでの受注、専門スクールでの独立といった方法があります。
同じプロモーション動画というジャンルの中でも、どのカテゴリの予算から依頼されるかで単価の基準は大きく変わります。単価の基準が最初から決まっている「お絵かきクリエイター®」という働き方も、選択肢のひとつとして頭の片すみに置いてもらえたらうれしいです。


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